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EVERTUNE(エバーチューン)の弦交換の方法とブリッジのセッティング

EVERTUNE(エバーチューン)の弦交換の方法とブリッジのセッティング
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温湿度の変化やギタープレイにおけるチューニングの狂いを極限までおさえたブリッジEVERTUNE。

ハードピッキング時にかかるテンションやチョーキングを完全に無効化することもでき、安定したピッチで演奏可能です。

比較的新しいブリッジですが、最近では標準搭載されたものが多く発売されています。

そこで今回は、EVERTUNEの弦交換の方法とブリッジのセッティングについて解説していきます。

ハードロック/へヴィメタルを弾く人におすすめのブリッジです。

目次

弦交換に必要なもの

通常の弦交換で必要なものに加え、「エバーチューン・キー」もしくは「2.5mmの六角レンチ」があれば弦交換とブリッジのセッティングが可能です。

「エバーチューン・キー」はギターの購入時に付属されていたので、別途で購入する必要はないと思います。

エバーチューン・キー
エバーチューン・キー

ゾーンの設定

  • 新しい弦をポストに通すところまでは、通常のブリッジと同じなので説明は省略します。

EVERTUNEにはゾーンというものがあります。下記がその詳細です。

EVERTUNEのゾーン解説

  • ペグを巻きはじめて、音程が上がっていく範囲が「バックストップゾーン」
  • そのまま巻き続けて、音程が一定を保つ範囲が「スィートスポットゾーン」
  • さらに巻き続けて、音程が上がりはじめた以降を「ベンドストップゾーン」

まずは「スィートスポットゾーン」に達するまでペグを巻いていきます。

EVERTUNEの最大の特徴である「チューニングの安定機能」は、この「スィートスポットゾーン」でのみ機能します。

チューニングをする

EVERTUNEでは「エバーチューン・キー」もしくは「2.5mmの六角レンチ」を使用しチューニングします。

ペグはゾーンの設定でのみ使用し、ペグでチューニングをすることはありません。

時計回りでピッチが上がり、反時計回りでピッチが下がります。

EVERTUNE

「エバーチューン・キー」を挿したままチューニングを確認すると、ブリッジに力が加わり音程がぶれることがあるので外して確認しましょう。

チョーキング(ベンド)はできる?

結論から言うと、EVERTUNEでもチョーキング可能です。

なかなかわかりづらいですが、先ほど解説した「スィートスポットゾーン」と「ベンドストップゾーン」の間のことを「トランジションポイント」と呼びます。

この「トランジションポイント」に設定することで、チョーキングができるようになります。

なぜできるかというと、「スィートスポットゾーン」と「ベンドストップゾーン」のちょうど間ギリギリのところに「トランジションポイント」があるので、チョーキングなどで弦にテンションをかけると「ベンドストップゾーン」に入りピッチの上下が可能になるからです。

「トランジションポイント」に設定する方法は、一度「ベンドストップゾーン」までペグを巻き上げます。

そのあとペグを巻き戻しチューニングがあったポイントが「トランジションポイント」です。

ちなみに「スィートスポットゾーン」の中間に近ければ近いほど、テンションをかけても「スィートスポットゾーン」の範囲内になるのでチューニングが狂いません。

オクターブと弦高の調整

オクターブと弦高の調整もチューニング同様、「エバーチューン・キー」もしくは「2.5mmの六角レンチ」を使用します。

先にオクターブ調整からしましょう。12フレットのハーモニクスより12フレットの実音が高い場合は、オクターブ調整用のネジを時計回りに、低い場合は反時計回りにします。

次は弦高調整です。弦高を下げる場合は弦高調整用のネジを時計回りに、弦高を上げる場合は反時計回りにします。

ドロップチューニングはできる?

下記は公式からの引用です。

EVERTUNE BRIDGEの張力対応範囲は4.5kgから12.6kgまでとなります、これはレギュラーチューニング時で換算するとおおよそ1弦0.09セットから1弦0.12セットまでとなりますので、前記ゲージよりも張力が「強い」または「弱い」弦の使用をご希望のお客様は EVERTUNE BRIDGE CUSTOMIZEPARTS でご用意しております専用サドルへの交換が必要となります。

出典:aliensoundworks.com

レギュラーチューニングでだいたい1弦0.09セットから1弦0.12セットまでの張力には対応できると記載されているで、極端に張力を弱めたり強めないかぎりは大丈夫ということになります。

例えば、0.09~0.42のゲージでDropBにした場合は張力が弱すぎるのでEVERTUNEは機能せず、0.12~0.56のゲージでDropBにした場合は張力が適度にかかっているのでEVERTUNEは機能します。

つまり、したいドロップチューニングやダウンチューニングに対して、適切なゲージ(極端に細すぎない、太すぎない)を選べば問題ないということですね。

実際にに0.11~0.54のゲージでDropCにしていますが、EVERTUNEは機能し通常どおりの演奏感です。

まとめ

EVERTUNE搭載のギターはいつ手に取ってもチューニングがあっているので、ギターの練習に効果的です。

通常のブリッジとほぼ変わらず弦交換やブリッジのセッティングができ、FloydRoseと比べるとかなり時間を短縮できます。

EVERTUNEは2020年6月現在アームは使えないので、ハードロック/へヴィメタルなどアームを多用するジャンルを弾く人はFloydRose搭載のギターに加え、EVERTUNE搭載のギターも1本持っておくとギタープレイの幅が広がっていいですね。

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